医療や福祉の仕事に就く場合と同じように介護職の場合にも、さまざまな資格がある業種である。中でも上級資格の介護福祉士は唯一の国家資格といわれ、福祉大学や養成専門学校を卒業する以外には、それまでの研修の受講や実務経験が必要である。
まずは第一歩目となる介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級・訪問介護2級)を受講し、実務者研修受講まで食事や入浴などの身体介助や買い物などの生活援助の実務を行うことになる。この後に実務者研修を受講し、これまでと同様の介護業務を行ないながら医療ケアの知識も学ぶことも必要だ。この実務経験を3年積むことにより初めて国家資格の受験資格を得ることになるのである。あくまでも受験資格なだけであるため、合格するにはそれなりの受験勉強が必要となるようだ。幅広い知識や技術を求められるため、独学での受験勉強も可能ではあるが実務経験や周囲の情報だけでは、なかなか困難なようだ。そのため、多くの人は短期集中講座をはじめ、通信講座や通学講座などを受講しているようである。
この試験に合格し資格を取得すれば、介護職のプロとして認められ、訪問介護事業所で管理職、介護施設などでは生活指導員やサービス提供責任者として働けることになる。上級資格なため、活躍の場も広がることはもちろん、転職や再就職の際にも有利となることは間違えないようだ。国家資格は介護福祉士だけではあるが、さらにキャリアアップを希望する場合には、5年の実務経験を経て最上級資格のケアマネージャーを目指すのが最適である。